社会科の時間に、貴族の位には「公候伯子男」ということで、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の5つがあるということを習った方も多いと思います。
スタジオジブリの「耳をすませば」に出てきた猫の男爵はバロン男爵でした。
男爵は英語でそのままbaronといいます。まずはこのbaronを英英辞典で見てみましょう。
a man who is a member of a low rank of the British nobility or of a rank of European nobility
(LDOCE)
やっぱり男爵はランクが低いのですね。
その上には何があるかというとDuke(公爵)、Marquess(侯爵)、Earl(伯爵)、Viscount(子爵)があります。
デュークというのもどこかで聞いたことがありますし、紅茶の「アールグレイ」は、グレイ伯爵が考えてブレンドしたものだそうです。他にも、ルパン三世に出てきたカリオストロ伯爵とか、三銃士に出てきたバッキンガム侯爵とか、意外に身近ですね。
男爵いもだって、函館に農場を持っていた川田男爵という人が改良したことからついた名前です。
でも一番子供の頃から親しんでいる(?)のはドラキュラではないでしょうか。
ドラキュラといえば、真っ黒いマント。装いはなんだか高貴な感じがしますけれど、血を吸ったりニンニクが苦手だったり、なんだかよくわからないキャラクターです(笑)。
そのドラキュラを英英辞典で見てみましょう。
a frightening character originally from the book Dracula by Bram
Stoker, who has appeared in many horror films. Count Dracula is a
vampire (=a creature who drinks people’s blood in order to stay alive)
(LDOCE)
よくわからないキャラクターじゃなくて、怖いキャラクターですね。小説に出てきたのが始まりのようです。
vampireは「ヴァンパイア」ですね。生きるために血を飲まなくてはいけないということがカッコつきで書かれています。
ここではCount Draculaという部分に注目してみましょう。
ドラキュラは伯爵ですよね。
ということは、countが伯爵なのでしょうが、先ほど出てきた爵位の中にはcountというのはありませんでした。早速調べてみましょう。
[count]
a European nobleman with a high rank
(LDOCE)
A Count is a European nobleman with the same rank as an English earl.
(COBUILD)
ここに先ほどのearlが出てきました。これで解決です。
イギリスでは伯爵のことをearlといいますが、他のヨーロッパの国ではcountというのですね。
ということは、アールグレイを考えたグレイ伯爵はイギリスの伯爵なのかと思いましたか?その通りです。